イグスは、無潤滑・メンテナンスフリーのクシロス ガイドローラーのラインアップに、ESD対策用のステンレス製ガイドローラー(https://www.igus.co.jp/info/antistatic-stainless-steel-xiros-conveyor-rollers)を追加した。静電気を逃すことで、帯電による機械やシステムの故障を防ぎ、ダウンタイムおよびコストを低減できる。食品との接触がある用途にも使用できる。
フィルム製造・食品包装などの機械やシステムにおいて、静電気帯電は大きな問題を引き起こし、機械の損傷によるダウンタイムや修理費の発生、最悪の場合には火災や爆発につながることもある。こうしたリスクを回避できるように、同社では導電性のクシロス ステンレス製ガイドローラーを開発した。静電気防止ブラシや高価な特殊設計の代替となり、低コストを実現する。すぐに取り付け可能で、サイズは外径30mmでシャフト径8mm/10mm/12mmの3種類、ステンレスチューブの長さは100~1000mmの範囲で、希望の長さをミリ単位ご指定できる。
新開発のステンレス製ガイドローラーは、包装機械のフィルムガイドに適した製品で、チューブと軸受のボールはステンレス製、軸受の内輪と外輪は独自開発となる帯電防止の高機能ポリマー「クシロデュールF180」製。二つの素材を組み合わせて静電気散逸性を確保した。使用可能な温度範囲は-40℃~+80℃。従来の金属製ベアリングとは異なり、導電性を妨げる可能性のある潤滑剤が不要なため、静電気を確実に逃す。発生した静電気はチューブの表面から軸受の外輪を経てボールに伝わり、さらに内輪を経由してシャフトに流れる。
クシロス ステンレス製ガイドローラーによる無潤滑運転は、機械やシステムの衛生状態を向上させ、汚染リスクを低減させる利点もある。個々の部品はすべて、食品との接触が可能で、再潤滑が不要なため長寿命とメンテナンスコスト削減を実現できる。
最適なガイドローラーの選定には、ガイドローラー用エキスパートが利用できる。このオンラインツールでローラーの寸法や荷重条件、環境条件を指定すると、適切なソリューションの一覧が表示される。たわみ量、重量、価格などのデータを参照のうえ、希望の製品を選択でき、そこから構成用CADデータのダウンロードと、オンライン注文が可能となっている。