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エボニック、エポキシ硬化剤生産拠点の電力供給を再エネに全面移行

 エボニック インダストリーズ(エボニック)は、クロスリンカー部が運営するエポキシ硬化剤生産工場で使用する電力を100%再生可能電力に切り替えることで、サステナビリティへの取り組みをさらに強化している。

 対象となる工場は、ドイツのマール、英国のクレイトン、日本の伊勢原、米国のロサンゼルス、シンガポールの各拠点。この重要なマイルストーンにより、エポキシ硬化剤生産施設は、スコープ1およびスコープ2の温室効果ガス排出量を年間で約1/3削減することが可能となる。これは、2030年までに両スコープの排出量を25%削減し、さらに、2050年までにクライメイト・ニュートラル(気候中立)の実現を目指すという、エボニックのサステナビリティ戦略に沿ったもの。

 同社クロスリンカー部のグローバル・サステナビリティマネジャーを務めるトビアス・ヴィンクラー氏は、「世界中のエポキシ硬化剤の生産拠点でグリーン電力を導入するという今回の決定は、当社のサステナビリティへの取り組みにおいて、また一つ、重要な一歩を踏み出すことができた。再生可能エネルギーへ移行することで、二酸化炭素排出量の削減だけでなく、当社の長期的な気候目標に沿った革新的な取り組みの道を切り拓いている」と述べる。

 この取り組みは、エボニックのグリーン電力と持続可能なエネルギー調達に対する強いコミットメントに基づいて実施されている。今年に入り、クロスリンカー部は、グリーン電力証書取引および再生可能電力供給契約の締結を通じて再生可能エネルギーの確保を開始し、その結果、エボニックのエポキシ硬化剤の生産拠点の稼働は、すべてグリーン電力で行われるようになった。

 同社エポキシ硬化剤事業部のシニアバイスプレジデントを務めるクリスティナ・ウォ
ルコサック氏は、「当社は、持続可能な製品群の強化を継続して行い、エポキシ業界の信頼できる長期的なパートナーとしての地位を確固たるものにしていく。世界中のエポキシ生産工場で再生可能エネルギーを採用することで、二酸化炭素排出量を削減するだけでなく、顧客の持続可能性に対する高い要求にも応え、エボニックの環境目標を大幅に前進させる」と語っている。

 エボニックのエポキシ硬化剤は、コーティングおよび建設業界における重要な原材料で、高性能複合材料や接着剤に幅広く使用されている。