日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、過酷環境下での高い信頼性と摩擦損失の低減を両立した「高密封性ハブユニット軸受」を開発した。新興国に見られる未舗装路や冠水路、あるいは寒冷地域での積雪路など、グローバル市場で同品の拡販を図り、2015年に30億円の売上を目指す。
嵌合部にゴムを加硫接着した非磁性体金属キャップにより高い密封性を確保、従来比7倍の高密封性を実現した。これにより、泥水、雪、砂などの異物の軸受内部への浸入を防止する。また従来比20%アップの高磁力エンコーダを採用し、キャップを介した回転速度検出を可能とした。これにより、磁気エンコーダと車輪速センサのクリアランス(すきま)増加に伴う磁力エンコーダの大型化を避け、軸受を小型化する。
さらに、車体外側のシールへの低フリクション技術の活用と車体内側へのキャップの採用により、密封性を向上させながら走行抵抗低減にも貢献する。