ジェイテクトは10月10日、東京都中央区の同社ショールーム「JTEKT ROOM Ginza」で、10月27日から東京ビッグサイトで開催される「第45回東京モーターショー2017」における出展コンセプトと主な目玉出展物(コンテンツ)を披露した。
出展コンセプトは「思い通りって楽しい」。自動運転社会において、ドライバーの操作意思と車のシステムとを調和させることで、安全性と快適性をともに向上させる技術を紹介する。
コンセプトに沿った目玉コンテンツの一つは、JTEKT 360 VIRTUAL REALITY 「JGOGGLE2」。同社のテストコース「ジェイテクト伊賀試験場」を舞台に、同社が開発を進める以下の自動運転対応技術の実車走行映像を、360度映像でブース来場者に楽しんでもらう予定だ。
1.高精度舵角制御:統合制御システムからの操舵意思発生時に、路面状況や車両姿勢などに応じて適切に車両を操舵する高精度制御技術
2.ハンズオンディティクション:EPSのトルクセンサーによりドライバーがハンドルを掴んでいるか離しているかを検知するセンサー技術
3.操舵権限移譲技術:センサーを通じてドライバーの運転意志を検知し、自動走行から手動走行へシームレスに移行するシステム
「JGOGGLE2」
走行映像イメージ
また、ステアバイワイヤシステムの電動パワーステアリング(EPS)とインホイールモーターを一体とした「JTEKT Future Concept Vehicle」を展示。同モジュールを通じて、以下の将来技術を紹介する。
1.ステアバイワイヤ:機械的な繋がりが切り離され、電子制御によりドライバーのハンドル操作を車輪に伝えるステアリングシステム。車速や車両姿勢に応じた操舵角制御ができることにより、より安全で快適な運転を実現
2.インホイールモーター:車輪近くに配置されたモーターが駆動力となって自動車を走行させる左右輪の駆動力配分や横滑り防止などを実現
3.リトラクタブルコラム:将来、自動運転と手動運転の切り替えが実現となったとき、自動運転時においてドライバーが車室内を快適に過ごすためにハンドルを格納できるようにする将来技術
「JTEKT Future Concept Vehicle」のステアバイワイヤとインホイールモータ―
ジェイテクトブースではまた、普通乗用車から大型乗用車・ピックアップトラック、大型輸送車(バス・トラックなど)までの各種車両に応じた同社の自動運転対応技術が紹介される予定だ。