日本精工( http://www.jp.nsk.com/ 、 NSK)は、自動車用自動変速機(AT)やハイブリッド車(HEV)に使用されるプラネタリ(遊星)機構向けに「超高速プラネタリ用ニードル軸受」を開発した。ピニオンギアの高速回転に対応することで自動車の低燃費化に貢献、これを強みに2016年に5億円の売上を目指す。
同品は、軸受の保持器に特殊皮膜を施すことで、ピニオンギアと保持器の摺動部における摩擦を低減して耐摩耗性を向上した。これにより、ピニオンギアの対応可能な回転速度を標準品に対し約2倍、高速仕様に対し約1.5倍に高速化し、変速機の高効率化に貢献する。また、従来品に対して横幅を約7%短縮することが可能となり、小型化のニーズにも応える。
近年、グローバルな自動車燃費規制強化を背景に、ATの多段化やHEV用モータの小型・高速化などが進んでいる。これに伴い、プラネタリ機構向けのピニオンギアには、さらなる高速回転への対応のニーズが高まっていたという。